LINE公式アカウントと自社の持つ顧客データの紐づけ(ID連携)を行うには、主に3つのやり方が存在します。こちらの記事では、その3つのやり方を細かく解説します。LINE公式アカウントのID連携を行うことでどういった事が実現できるのか?また、どんな効果があるのかについては、こちらの記事に記載しているので、合わせてご覧ください。ID連携の仕組みと必要なもの改めて、LINE公式アカウントのID連携について仕組みを説明します。ID連携というのは、LINE公式アカウントの友だち一人ひとりに識別のために付与されているユーザーIDと、自社が抱える顧客の会員IDの紐づけことを指します。この紐づけを行うことで、自社が持つ顧客の属性や行動履歴を使ったLINEの配信が可能になります。よって、下記のようなものが必要です。これらは、どの方法で実装するにしても必要なものになります。自社の顧客を管理しているデータベースIDの紐づけを行う開発チーム上記のようなものを持っていない場合、ID連携することはできません。ID連携が難しい場合、アンケート機能やクリック計測を活用することで似たような運用を行うことが可能です。ID連携に必要なものの準備が難しい場合、アンケートを活用したセグメント配信に関する記事も記載しているので、下記記事も合わせてご確認ください。→ LINE公式アカウントのアンケートを利用したセグメント配信とは?【方法1】 LINEログインにて実装する LINE公式アカウントが用意しているLINEログインの仕組みを使って実装する方法です。その中でも2通りの方法で実現できます。1-1. LINE公式アカウントからID連携を行う1-2. 保有するサイトにてLINEログインボタンを設置するLINEログイン実装を行う前に必要な事前設定・開発どちらの方法を利用する場合でも、LINE DevelopersにてLINEログインのチャネル作成とコールバックURLの設定が必要です。(手順例)LINE Developerにて開発者アカウントを発行LINEログインのチャネルを作成コールバック時の処理を自社が保有するサーバーに準備3で準備した処理へアクセスできるURLをコールバック用のURLとして設定ログイン画面へ遷移するURLを生成ログインとコールバック処理の結合テストコールバック処理のイメージ5で生成したURLはアクセスすると、LINEのログイン認証画面に遷移します。この画面はLINEが用意している画面で、ここで普段使っているLINEのアカウントでログイン認証を実行してもらいます。ここでの認証の結果がコールバック用URLに送信されるので、それをもとに処理を実行して自社の保有する顧客IDなどとLINEのユーザーIDを紐づけします。コールバックURL側で行う処理は、少し具体的に説明すると、アクセストークンの発行依頼、その情報をもとにプロフィール情報を取得、自社サーバーのデータベースに保存といったような実装になります。1-1. LINE公式アカウントからID連携を行うLINE公式アカウントのリッチメニューやメッセージで手順例4のURLを設定する1-2. 保有するサイトにてLINEログインボタンを設置する4で作成したURLを利用するのは上記と同様で、設置場所をwebサイト側にボタンとして設置します。ボタンについては、ガイドラインが用意されているのでガイドラインを確認しながら自社のwebサイトへ実装します。(実装が必要な部分)コールバック処理の実装ログイン画面にLINEログインのボタン設置 ( 1-2の場合 )【方法2】 Messaging APIにて実装するこちらもLINEログイン同様に、LINE社が提供する仕組みの一つであるMessaging APIを使って実装する方法です。Messaging APIはLINEログインとチャネルが異なるため、実装の手順が多少異なります。LINEログインと大きく異なる点は、ログイン認証は保有するwebサイトで実行し、その際に連携処理を開発を行う必要がある点です。また、LINEのユーザーIDをパラメータに付与したURLが必要なため、LINE公式アカウント経由でしか連携する事ができません。( LINEログインは認証する場所を選択できる)(手順例)LINE Developerにて開発者アカウントを発行Messaging APIのチャネルを作成連携トークンを発行するURLを準備3のURLをリッチメニューやメッセージに設定自社が保有するwebサイトのログイン画面にIDを連携する処理を実装(実装が必要な画面)ログイン画面(LINEプラットフォームとの認証のやり取り)連携完了画面LINEログインやMessaging APIを利用したID連携は上記の通りです。ここまでで連携は完了し、自社の顧客情報(会員ID)とLINEのユーザーIDが紐づいた状態になるので、下記のようなユーザーのリストを作ることができるようになります。そのユーザーリストにLINEを通して配信する事で下記のような配信が実現できます。今月誕生日の顧客過去30日間に購入した顧客特定の商品を購入した顧客ID連携の実装は上記のとおりですが、ID連携で整理した顧客に向けてLINEで配信するには、配信する仕組みをMessaging APIを使って、別途開発する必要があります。多様なコンテンツを配信しようとした場合、それぞれ開発が必要になります。(コンテンツ例)リッチメニューを配信リッチコンテンツを配信自動応答メッセージを配信そのため、基本的には3つめの方法である外部ツールを利用した配信がおすすめです。【方法3】 外部ツールを利用する最後にTSUNAGARUなどのLINEのマーケティングツール(LINE公式アカウントの拡張ツール)を利用する方法です。こちらのツールも内部的には、これまでに紹介したLINE Developersを活用した方法で実装されているものになりますが、独自で実装する部分が少なくすむため、開発が少なく実施しやすいものとなっています。TSUNAGARUを利用した場合のID連携実装から配信までのイメージLINE Developerにて開発者アカウントを発行管理画面にてチャネル等の情報を入力ユーザーリストをアップロード(自動化も可)リストに対してコンテンツを配信外部のツールを利用する事で、自社で配信する仕組みを用意する手間が省け、施策実施までのスピード感を上げる事が可能になります。マーケティングの施策として、顧客体験向上の施策としてなどLINE公式アカウントを利用する目的は様々だと思いますが、意図してる効果が出るかどうかは企業や事業によって異なるため、外部ツールをまずは活用してテストしてみることをオススメしています。TSUNAGARUは無料で会員登録ができるので、すぐに使用感を試す事ができます。施策を実施して機能を強化する際でも、価格を抑えられる料金設定にしているため、状況に応じて利用方法をアップデートできるため、まずはご相談いただけますと幸いです。