LINE公式アカウントの運用にあたって必ず壁となるのが、友だちにブロックされてしまう点です。もちろんこれはLINEに限ったことではなく、メールマガジンでは購読を解除されたり、X(旧:Twitter)やInstagramなどもフォローを外されてしまうと、情報発信できるユーザー数は減ってしまいます。では友達の数が増えるほど、ブロック率も増えていってしまうのは仕方ない、と諦めるしかないのでしょうか。最初に結論をお伝えしてしまいますが、ブロック率を減らす努力をすることは可能です。本記事ではその方法について解説しましょう。ブロックされる4つの理由1.一時的な興味で友だち登録したから誰でも一時的な興味が高まって、ある商品を続けて買ってしまったり、何らかのサービスにハマることがあります。そうした興味は長続きせず、すぐに飽きてしまいがちです。子どもであればよりその傾向が強いでしょう。一度興味を失ってしまった友だちが、また戻ってくる可能性はかなり低いため、これを防ぐ方法はほぼないでしょう。2.LINEスタンプがもらえるから友だち登録したLINE公式アカウントが友だちを増やすきっかけとしてよく使われる、LINEスタンプのプレゼント。スタンプをゲットしたから、もういいやとブロックしてしまう人が多いとよく聞きます。そのアカウントに元々興味があった人はブロックする確率は低いと思いますが、単にスタンプが欲しいだけだった場合は、長く友だちになってくれるパターンは少ないようです。3.メッセージの配信回数が多すぎるからいくら気になって登録したアカウントでも、あまりに配信回数が多いと、メッセージを受け取る側としては鬱陶しくなってしまいます。短時間の間に何度もメッセージが届いたりすると、ブロックされてしまう確率が上がってしまうでしょう。多少配信回数が多くてもも、ブロックされにくくなる方法はあるのですが、これについては後述します。4.不要な情報ばかり届くからLINE公式アカウントを運営する企業が店舗が幅広いターゲット層に対してサービスを展開している場合、友だちに配信する情報によっては、その友だちに不必要な情報が含まれることが多くなります。オーディエンスを作成してできるだけ属性の近い友だちのリストに対して配信することで、ブロック率を改善できますが、根本的な改善には更に良い方法が必要です。これも後ほど解説します。5.クーポンが目的だったが使わなくなったクーポンやセールもあまりに連発すると、消費者の興味はだんだん薄くなっていきます。いつもクーポンで割引されているから、「今買わなきゃ!」という理由がなくなってしまうわけです。また、リッチメニュー等に自社サービスのアプリの導線を用意している企業では、LINE公式アカウントを使わなくなり、アプリをメインで使うようになったユーザーも一定数いるかもしれません。一つの企業のLINE公式アカウントとアプリを両方使う人はそう多くないでしょう。ブロックを減らす5つの方法とは?1.配信時間と配信頻度の見直しまずは「友だち」がどんな人物か、そのユーザーがメッセージを読みやすい曜日・時間帯にメッセージが配信されているかを考えましょう(※上記画像はLINEキャンパス「配信効果を確認する」より)。友だちになっているユーザー属性を想定し、「すきま時間」になりやすい曜日や時間を狙った配信時間を意識することで、メッセージの開封率を上げることができます。現状の配信頻度が週2〜3回程度でブロック率が高い場合、週1回または2週間に1回に抑えてみましょう。あるいはメッセージ配信の代わりに、リッチメニューを更新して最新情報をアピールしてみましょう。リッチメニューなら、メッセージ配信のように更新通知がされないので、鬱陶しく思われることはありません。2.通知OFFのススメあいさつメッセージで、「※通知が多いと感じた方は、この画面内のトーク設定より「通知」をOFFにしてみてください」という文面をよく見かけます(上島珈琲店の友だち登録はこちら)。この通知OFFをアカウント毎に設定すると、通知が気になならなくなるのでオススメです。ただし知らない人もまだまだいると思いますので、あいさつメッセージや、通常のメッセージ配信にこのテキストを添えてみてください。これだけでブロック率が改善する可能性があります。3.オーディエンスや属性を設定して配信LINE公式アカウントの管理画面では、メッセージの配信先を「絞り込み」にすると、オーディエンスまたは属性で絞り込んだ配信が可能で、すべての友だちに同一のメッセージを配信するよりも効率的な配信ができます(※ただし50人以上のユーザーが必要)。オーディエンスの場合、「メッセージをクリックしたユーザー」や「店内に設置しているQRコード経由で友だち追加したユーザー」など、行動に応じてユーザーを絞り込み、グループを作成できます。属性で絞り込む場合、友だち期間や性別、年齢、OS、地域のいずれかを設定した友だちに対して配信できます。「友だち期間は6日以下」「年齢は20〜24歳」「OSはAndroid」など、複数の属性で指定することも可能です。4.セグメント配信友達のブロックを減らす方法で一番効果的なのが、セグメント配信です。これを実施するにはMessaging APIを使った開発または「TSUNAGARU」などのLINE拡張ツールを使う必要があります。TSUNAGARUでは、「友達追加日」「ID連携」「送信メッセージ」「アンケート」「計測URL」「ラベル」の6種類で抽出したリストを結合したり除外したりすることで、きめ細かい配信先リストをつくって配信することができます。ちなみに「計測URL」とは、リッチメッセージやリッチメニュー、アンケートなどに設定したURLのクリック数を測定できるようにする仕組みです。LINE公式アカウントに友だち追加した時に、あいさつメッセージでアンケートを求められることがあります。これはセグメント配信をするために必要なプロセスで、友だちになってすぐの段階でアンケートを行うことで、よりその人に合ったメッセージが届く仕組みとなっています。例えば上記の板橋区ライン公式アカウントでは、受信設定をした後にリッチメニューが表示される仕組みです。年齢や地域によって求める情報が異なる自治体等でも、アンケート回答結果を基にしたセグメント配信はかなり有効な活用法と言えます。詳しくは「自治体のリッチメニュー比較【東京23区編】」「複数タブのある自治体のリッチメニュー7選【東京23区編】」「リッチメニューの分析結果に基づいた、セグメント配信をするには?」の記事も参考にご覧ください。5.メッセージやリッチメニューのクリエイティブ改善上のキャプチャ画像は、chozoZAP(友だち登録はこちら)のLINE公式アカウントの画面です。上にはこの時期に多くの人が抱える問題意識を示したリッチメッセージ、下にはやや高さのあるリッチメニューが非常に視認性よくレイアウトされていて、画面全体からアクティブな意識を高めたくなる雰囲気が伝わってきます。ブロック対策として最後に付け加えておきたいのは、配信するメッセージやリッチメニューのデザインやテキストのクオリティを改善し続けることです。写真やイラスト、動画などの見せ方によって、開封率やクリック率は大きく変わります。配信するターゲットに合わせた見せ方や、アピールしたい商品を引き立たせる色の使い方など、見た人を驚かせたり、笑顔にするクリエイティブを友だちに届けましょう。「リッチメッセージをより自由にカスタマイズする方法は?」「思わず見たくなるリッチメッセージ、デザインのポイント4点」の記事も併せてご覧ください。まとめ今回の記事では、LINE公式アカウント運用の壁となるブロックの理由と、その対策について検討しました。もちろん、この対策を実施したからといってブロックが0になるわけではありませんが、メッセージ配信時にはその向こうに一人ひとり異なる個性を持った人がいることを思い浮かべてみましょう。LINE公式アカウントの運用でより高い配信効果を実現したいと考えている皆さんには、ぜひ「TSUNAGARU」の導入をお薦めします。こちらから使い方の役に立つ資料をダウンロードできますので、この機会に是非ご検討ごください。