この記事では、LINE公式アカウントを運用されている皆さんの中で、「これからリッチメニューの設定をやってみよう!」と考えている方に、設定の重要なポイントや項目について、わかりやすく説明します。「そもそもリッチメニューって何なの?」という初心者の方でも、何をどういう順番で考えて設定すればうまく運用できるのか、イメージが湧いてくると思います。リッチメニューを活用するメリットリッチメニューは、LINEトークページの画面一番下バナーのようなメニューが表示される固定のメニューのことです。一番下のエリア(上記画像Menuの部分)をタップすることで開閉でき、デフォルトで開いておくか、閉じておくかを選択できます。通常はメニューが開いた状態になっているパターンが多いです。というのも、リッチメニューは企業が他の競合企業と差別化できるポイントになるからです。ではリッチメニューにはどんなメリットがあるのでしょうか。具体的に見ていきましょう。1.無料で設定できる(追加料金不要)LINE公式アカウントでメッセージを送ると契約プランのメッセージ通数にカウントされますが、リッチメニューを変更しても料金がかかることはありません。月額固定費無料のコミュニケーションプランでも追加料金がかかることはありません。2.ファーストビューで目立ち、クリック率が高いトーク画面を開いたときに、画面下部に固定表示できるので、設定した導線を目立たせることができます。メッセージは配信するたびに上に流れていきますが、リッチメニューは固定表示なので、ユーザーが求める情報を探して迷うこともありません。3.豊富なテンプレートから選べるLINE公式アカウントの管理画面のリッチメニューには、テンプレート大が7パターン、小が5パターンあり、四角で区切られた部分にアクションを設定できます。アクションとはタップした際に起きる動作のことです。<リッチメニューに設定できるアクション>リンク:設定したURLに遷移クーポン:LINEで作成したクーポンを確認テキスト:文字を送信。自動応答などと組み合わせて利用ショップカード:LINEで作成したショップカードを確認設定しない:何もおこらない4.商品やコンテンツ(外部サイト)への誘導セール中のページやアプリ、最新情報、店舗一覧や商品一覧など、見る人が関心を持ちそうなページへリンク設定可能です。5.クーポンやショップカードへの誘導リッチメニューには期間限定などのクーポンを設定することで、商品の購入率を向上させることができます。ショップカードは従来の紙のポイントカードに代わるもので、ポイントを一定数貯めたユーザーに対して提供する特典が設定できます。1回の来店で何ポイント付与するのか、何ポイントで特典を提供するか、どのような特典にするかなど、さまざまな項目が設定できます。6.予約受付ボタン設置美容院や整骨院など店舗を持つお店では、来店予約受付ボタンを設置すると集客に効果的です。お客様にとっても電話する手間が省けるのでありがたい機能です。7.いつでも自由に更新できる想定よりもリッチメニューの各リンクのクリック率が思わしくない場合は、アイコンや文字、画像を変えてみたり、配置する要素の位置を変えてみましょう。あまりにしょっちゅうデザインや要素を変えると見る側が混乱してしまいますが、キャンペーン開催と同時など、タイミングに合わせてレイアウトやデザイン変更を試してみましょう。8.更新や設定は通知されないメッセージ配信と異なり、リッチメニューを更新しても友だち側には特に通知はされません。そのためリッチメニューの更新が多いからといって、ブロックされる確率は低いでしょう。デザインをする前に考えること先ほどリッチメニューのメリットを8つほど挙げましたが、一番重要なのは重要な複数の導線を簡単にアピールできることです。LINE公式アカウントの管理画面では最大6つのエリアに分割してリッチメニューを設定できますが、まずは友だちに何をしてもらいたいのか、どこに誘導したいのかを決めましょう。リッチメニュー設計のポイントは、「キャンペーンなど期間限定の導線」「一年中いつでも表示させたい導線」を分けて考えることです。例えば平日と週末で表示したいキャンペーンやサービスを変えたい場合、平日用と週末用で2種類のリッチメニューを用意しておき、公開予約設定で切り替えるという運用が可能です。また、より高度な設定としては、「友だちの属性によってリッチメニューを切り替える」ことも可能です。例えば下記のような内容です。会員と非会員で表示するリッチメニューを出し分けるアンケート回答によって複数のリッチメニューから好きなメニューを表示するこちらはMessaging APIという仕組みを使うことで実現できますが、「TSUNAGARU」というLINE運用ツールを使えば簡単に設定できます。こちらについては後ほどご説明します。リッチメニューのデザインで重要なポイントは?リッチメッセージなどトークルームに配信されるコンテンツについては、一目で見た人を惹きつけるデザインが重要ですが、リッチメニューで大事なのは何よりも「わかりやすさ」です。期間限定キャンペーンなどの動線についてはもちろんキャッチーなデザインが目立ちますが、常に表示されるメニュー部分についてはどんな年齢層の人が見ても理解できることが重要です。その次に考えたいのが、そのLINE公式アカウントの世界観です。例えば化粧品のアカウントであれば、その化粧品の広告や直販サイト等で決めたデザインのガイドラインを守り、見た人が「このブランドだ」と実感できるデザインにする必要があります。それにより、そのブランドやお店のファンになった友だちがより新製品情報などに興味を持ってくれるきっかけになるでしょう。実際にいくつかのリッチメニューを見てみましょうでは実際にLINE公式アカウントを運営する企業のリッチメニューを見てみましょう。(※キャプチャ画像は2023年9月25日現在。現在は異なるリッチメニューになっている可能性があります)松屋大手外食チェーン松屋のLINE公式アカウントでは、リッチメニュー上段にテイクアウト予約+新メニュー紹介+公式スタンプや店舗検索の導線を設置。下段は横一列のエリア全てを公式アプリへの導線に使っていて、公式アプリのメリットも3つ紹介されています。グローバルワーク主に20〜30代男女をターゲットにした洋服を販売するグローバルワークのLINE公式アカウントでは、横3列の上にWEB限定の20%ポイント還元バナーを設置し、タイムセール告知をセンターに目立つよう配置。その他は、ECサイト各カテゴリーの商品一覧ページにリンクしている。DMMオンラインクリニックオンラインでさまざまな診療を行うDMMオンラインクリニックのLINE公式アカウントでは、リッチメニューの上段をメイン導線として、下段の導線よりもあえて目立たせることで、情報の優先順位がはっきりわかるデザインとなっています。無印良品店舗とEC両方を展開する無印良品のLINE公式アカウントでは、リッチメニュー上部に「お買い物」と「会員証・アプリ」のタブが設置され、タブを切り替えることで「お買い物」では主に新製品情報を、「会員証・アプリ」では店舗検索やアプリへの導線を用意しています。このタブ切り替えでリッチメニューを出し分けについては、LINE公式アカウントの機能では設定できません。これを実現できるツールの一つが、LINEマーケティングツールの「TSUNAGARU」になります。より柔軟なリッチメニューの設定をしたい場合は、ぜひTSUNAGARUを使ってみてください。なお、リッチメニュー出しわけについては、こちらの記事でも解説していますのでご覧ください。まとめリッチメニューの基本的な考え方と特長、事例について紹介してきましたが、どのように運用していくか概要はご理解いただけたでしょうか。まずは皆さんの業界の競合他社がどんなリッチメニューを用意しているのかを調査し、それに対して自社ではどんな違いを出すのかを検討することから始めてみてはいかがでしょうか。リッチメニューは改善を続けることで非常に効果が出やすく、自社の個性も明確に打ち出せる機能です。他社にはないより魅力あふれるリッチメニューの運用には、様々な企業のLINEマーケティングをサポートしてきた、株式会社デジタルシフトのTSUNAGARUを試してみください。資料はこちらからダウンロードできます。