不定期にお送りしている、LINE公式アカウントのリッチメニュー事例紹介記事。今回は東京23区のアカウントにフォーカスしてみました(※2023年11月15日時点のリッチメニュー)。各自治体がどのようにLINE公式アカウントを活用しているかをチェックすることで、LINEが私たちの暮らしにどう役立っているかが見えてくるかもしれません。本記事では前回の記事「複数タブのある自治体のリッチメニュー7選【東京23区編】」以外の、合計16区のリッチメニュー活用例を紹介します。練馬区東京都区部北西部に位置する練馬区のLINE公式アカウント(友だち登録はこちら)のリッチメニューは、縦3列×横4列のリッチメニューを用意しています。アイコンと文字色はグレー一色で、すっきりとシンプルな印象です。チャットボットでは、マイナンバーカードの申請方法、保育園、亡くなられた方の必要な手続き、電子申請サービス、引越し手続きに関する疑問に自動応答で回答してくれます。また、「窓口混雑状況・予約」では区役所窓口のリアルタイム混雑情報が表示されるのが、非常に便利です。板橋区東京都区部北西部に位置する板橋区のLINE公式アカウント(友だち登録はこちら)は、デフォルトで共通のリッチメニューが表示されるのではなく、まず受信設定をした後に「基本メニュー」「広報・いたばしの魅力」の2つのタブが表示される仕様になっています。これは23区のライン公式アカウントでは板橋区だけの仕様で、ユーザーに自分の求める情報を最初に選んでもらう非常に良い誘導方法だと思います。「広報・いたばしの魅力」タブでは、区民以外の人が板橋に関心を持ってもらうためのコンテンツが充実しています。「とっておきのいたばし伝えます」では板橋区公式アプリが4つも紹介されており、スマートフォンでの情報発信に力を入れていることが分かります。北区東京都区部北部に位置する北区のLINE公式アカウント(友だち登録はこちら)のリッチメニューは6項目のみと非常にシンプルです。「質問をお受けします」は練馬区のチャットボットに近い内容で、粗大ゴミ・家庭ごみ、マイナンバーカード、新型コロナウイルスなどの疑問に答えてくれます。杉並区東京都区部西部に位置する杉並区のLINE公式アカウント(友だち登録はこちら)のリッチメニューも北区と同じく6項目で構成されており、その全てにキャラクターのイラストが描かれています。他の区にあるチャットボットや電子申請といったメニューもなく、リッチメニュー掲載の項目の遷移先はすべて杉並区ホームページ内コンテンツとなっています。中野区東京都区部西部に位置する中野区のLINE公式アカウント(友だち登録はこちら)のリッチメニューは、4つの大項目と4つの小項目の合計8項目(うち一つは受信設定)で構成されています。「妊娠・出産・子育て」「防災」「ごみ・資源」が大きく目立つように配置さている他、YouTubeの導線があるのが目を惹きます。YouTubeでは新型コロナウイルス対策、子育て応援チャンネル、健康福祉チャンネル、防災、区長記者会見、中野区歴史・民俗チャンネルなど、様々なコンテンツが公開されています。豊島区東京都区部西部に位置する中野区のLINE公式アカウント(友だち登録はこちら)のリッチメニューは、4つの大項目と4つの小項目の合計8項目(うち一つは受信設定)で構成されています。「妊娠・出産・子育て」「防災」「ごみ・資源」が大きく目立つように配置さている他、YouTubeの導線があるのが目を惹きます。YouTubeでは新型コロナウイルス対策、子育て応援チャンネル、健康福祉チャンネル、防災、区長記者会見、中野区歴史・民俗チャンネルなど、様々なコンテンツが公開されています。荒川区東京都区部北東部荒川区のLINE公式アカウント(友だち登録はこちら)のリッチメニューも6項目ですが、豊島区や北区などと違い、受信設定が含まれているので実質5項目の構成です。他の区との違いは、「子ども・若者の相談」のメニューがあることです。このメニューをクリックすると、荒川区若者相談「わっか」と「あらかわ子どもほっとらいん」の2つのメニューが表示され、「チャット」「電話」「メール」3つの手段で連絡が可能となっています。子どもや若者がスマートフォンで悩みを気軽に相談できる場を設けていることは、素晴らしいと思います。新宿区東京都区部中心部に位置する新宿区のLINE公式アカウント(友だち登録はこちら)のリッチメニューも、荒川区同様5項目+受信設定からなる構成です。他の区と異なるのは、「道路損傷の通報」という項目です。道路だけでなく、街路樹や街路灯、カーブミラーやガードレールなどについて通報ができるようになっています。「AIに質問」では知りたい項目をフリーワードで入力してくださいと言われたものの、実際に回答可能な項目は「botの使い方」「ごみの捨て方」「住民票」「新型コロナウイルス」の4つだけでした。千代田区東京都区部中心部に位置する千代田区のLINE公式アカウント(友だち登録はこちら)のリッチメニューは、練馬区と同様の縦3列×横4列の12項目の構成です。他の区と異なる点は、「風ぐるま運行状況」「地域の昔の写真」「喫煙所マップ」「心の相談」の3つです。「風ぐるま」とは千代田区内を走るバスのことで、「麹町」「秋葉原」「内神田」「富士見・神保町」の4ルートがあり、停留所を選ぶとあと何分でバスが到着するかが分かるようになっていました。区内の四季ごとの風景が見られる「地域の昔の写真」も、他の区にはない歴史を感じさせるコンテンツです。台東区東京都区部中心から北東に位置する台東区のLINE公式アカウント(友だち登録はこちら)のリッチメニューは、荒川区や新宿区同様5項目+受信設定からなる構成です。東京23区のLINE公式アカウントのリッチメニューでは、これが一番スタンダードな構成かもしれません。「AIチャットボット」では、他の区と同様、ごみの分別ガイドや新型コロナウイルスワクチン、マイナンバーカード、税についてのメニューが用意されています。世田谷区東京都区部南西部に位置する世田谷区のLINE公式アカウント(友だち登録はこちら)のリッチメニューは、基本メニューが7項目+受信設定の構成です。一見2つのタブがあるように見える上部ですが、最新情報をタップすると「YouTube」「X(Twitter)」「facebook」「メールマガジン」「区報せたがや」「Instagram」のアイコンとリンクが表示されます。「時期基本計画策定中!」部分はホームページの該当箇所へのリンクとなっています。このリッチメニュー構成は、LINE公式アカウント(Line Official Account Manager)の管理画面のリッチメニューテンプレートにはないレイアウトなので、Messaging APIを使った開発かLINE公式アカウント運用ツールを使っている可能性があります。Messaging APIについてはこちらの記事「LINE公式アカウントのリッチメニューを出し分けを実現する2つの方法」もご覧ください。目黒区東京都区部南西部に位置する目黒区のLINE公式アカウント(友だち登録はこちら)のリッチメニューは、縦3列×横4列の練馬区や千代田区と同じレイアウト構成です。新型コロナウイルス関連の導線が3つもあることと、「外国語話者の方へ」というメニューがあるのが特長的です。「外国語話者の方へ」は他の区のAIチャットボットと同じような内容について、複数の言語切り替えができるようになっています。外国人の住民が増えている地域では、重要な機能ではないでしょうか。港区東京都区部中心部に位置する港区のLINE公式アカウント(友だち登録はこちら)のリッチメニューは、2つの大項目と8つの小項目からなる、他の区にはない項目のレイアウトとなっています。ユニークなのは、「申請・予約」「広報」「子ども・子育て」「防災情報」の項目をタップすると、その項目に関する内容(第二階層)のリッチメニューに切り替わることです。デフォルト表示のリッチメニューに戻るためのボタンも設置されており、他の区にはないユニークで使いやすいリッチメニューの活用法と思います。中央区東京都区部中心部に位置する中央区のLINE公式アカウント(友だち登録はこちら)のリッチメニューは、荒川区や新宿区同様5項目+受信設定からなる構成です。自動応答メッセージが活用された、シンプルなリッチメニューです。江東区東京都区部東部に位置する江東区のLINE公式アカウント(友だち登録はこちら)のリッチメニューは、10項目+受信設定という構成です。こちらも中央区のアカウント同様、自動応答メッセージで江東区ホームページに遷移するメニューが中心です。他の区にないメニューは「高齢者」の項目です。介護保険や医療・年金、生きがい・敬老といったホームページ内のコンテンツを読むことができます。今後ますます高齢化が進む社会で、より重視される導線だと思います。大田区東京都区部南部に位置する大田区のLINE公式アカウント(友だち登録はこちら)のリッチメニューは、荒川区や新宿区同様5項目+その他の情報からなる構成です。「その他の情報」をタップすると、「生活情報」「施設案内・予約」「よくある手続き」「よくある質問」のメニューが表示されます。また「大田区子育て応援メール」はメールマガジンの登録フォームが掲載されていますが、希望した人にはLINEのメッセージでも読めるようになってほしいと感じました。まとめ今回は、東京23区のLINE公式アカウントのうち、前回の記事「複数タブのある自治体のリッチメニュー7選【東京23区編】」では紹介できなかった16区のリッチメニューをご紹介しました。中でも板橋区と港区のリッチメニューは非常ユニークかつ使いやすいユーザー体験があり、新鮮に感じました。今後もまた、さまざまな業界のLINE公式アカウントを紹介していきますのでお楽しみに。リッチメニューについては、下記の関連記事もぜひ参考にご覧ください。「お菓子を販売する企業のLINE公式アカウント、リッチメニュー6選」「デザイン初心者でもOK!リッチメニューのデザインを始めよう」「タブ切替や出し分けなど、こだわりのリッチメニューを設定するには?」「業界別!友だち数の多いLINE公式アカウントのリッチメニュー紹介」「リッチメニュー活用のメリットと設定のポイントとは?」複数タブ表示やタブ切替、セグメント毎のリッチメニュー出し分けなど、より柔軟なリッチメニューの運用に興味がある皆さんは、株式会社デジタルシフトの「TSUNAGARU」を試してみてください。こちらから使い方の役に立つ資料をダウンロードできます。